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2005年 01月 05日

山手聖公会全焼

山手聖公会全焼_b0040742_2273960.jpg

 落胆させるニュースが入ってきました。横浜山手にある山手聖公会の礼拝堂が4日、米国籍信者の放火で全焼しました。焼失を惜しみ、本ブログの趣旨とは異なりますが、追悼の意味を込めて書きたいと思います。

 山手聖公会は1900年7月、東京大学工学部の前身である工部大学教授の英国人ジョサイア・コンドルによって建てられました。初代教会はゴシック様式の赤煉瓦造で、大きな尖塔が付いていたそうです。この建物は1923年の関東大震災で崩壊します。

 2代目は1931年に米国人J.H.モーガン設計で建てられた城砦風の外観が英国中世のスタイルを持つ教会でした。塔屋3階建ての建物で、外壁は大谷石が組み上げられました。初代はビクトリア朝、2代目はオールド・ノルマン風の違いはありますが、どちらも英国風の建物でした。

 2代目も1945年に横浜大空襲の被害を受け、屋根を損傷し内部の木部は焼失の憂き目に遭います。幸い、戦後すぐの1947年、米国の援助を受け修復されました。それでも外壁の黒ずみは戦禍の名残をとどめていましたが、1993年に外壁が創建時に復元され、石ながら温もりのある風情が甦っていたのです。

 山手の景観をリードするひとつとして欠かせない存在だった山手聖公会。横浜市の歴史的建造物に認定されていました。返す返すも惜しまれます。

by ko_morebi | 2005-01-05 22:09 |


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